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「ミッション」に登場する”叔父さん”
神山怜司の世界観

前川知大

[福岡での合同取材で]

■「ミッション」の内容についてお聞かせください。

前川 家族の物語です。
ある家族が叔父さんという異物によってバランスを崩し、異なる配置でバランスを取り戻す、という話です。
叔父さんの思想がキモになっています。
叔父さんには大きな使命がある。
それは「世界のバランス」を取っているというものです。

■「使命」とは、どういうものですか?

前川 警察やヒーローは事件が起きてから行動を起こします。
しかしもっとすごいのは事件が起きないようにすること。
世界のバランスが崩れると事件が起きやすくなる。
だからバランスを保ってなるべく事件の起こりにくい状態をキープする。
それが叔父さんの使命です。
でも事件が起きないので、ヒーローのように感謝されたりしないし、事件が起きないので自分が何から誰を救ったのかも分からない。
全く結果の見えないことを、使命感を持ってやり続けることはできるのか、というのもテーマの一つで、これは信じることや、信仰に関わることです。

■その使命は何をするものなんですか。

前川 人間の行動を3種類に分けるとすると、
自分の意思によるものと、他人の命令によるもの。それらは「やろう」とか「やらなくちゃ」という意思になる。
もう一つは、意思できない衝動というもの。衝動は意思できません。
で、衝動には二種類の気付き方があると思います。
やってしまった後気付く、やる前に抵抗を感じてやめる。
「やってしまった」「やらなくてよかった」という気付きですね。
意思を自分の声、命令を他人の声とすると、ではこの「衝動」は誰の声なのか。
これを登場人物の叔父さんは、世界の「呼びかけ」と言います。
この呼びかけに従うことが叔父さんの使命の実行です。

■「呼びかけ」とは具体的にどのようなものですか?

前川 日常の些細な、無意味な行動です。
結果が分かるような行動には動機がついているからこれとは違います。
意思とは区別しなくてはならないと叔父さんは言います。
叔父さんはこれを探求している。
傍からみるとぶらぶら歩いて変な動きをしているだけ。ただの暇人です。
意味が無いからやめろと周囲から言われても、叔父さんはやめません。
叔父さんは世界に責任があると言うんです。
この過剰な責任感がテーマで、俺がどうにかするんだ、被害者にはならないぜってのが、周囲を変えていくんですね。

観客もサポーターもいなくても、サッカーの試合はできます。
でもサポーターの応援は確実に選手のパフォーマンスを高めます。
その応援の効果は数値化できないものですが、意味が無いと否定する人はいないでしょう。
叔父さんは世界のサポーターです。
俺がいつでも見ているぜ、というのを世界に示す為に、呼びかけがいかに無意味でも、応えなくてはならないのです。
つまらない飲み会に参加した時、つまんねーなと被害者の位置に立つのか、
俺がどうにかしなくちゃと勝手に責任を持つのか。
後者であるべきと、叔父さんはこれを世界に適応しています。
不毛なようでいて、とてもポジティブなメッセージです。
世界は俺に関係ない、と思うか、関係あると思うかで、行動の基準が変わってくるでしょう。
叔父さんは専業主夫です、叔父さんはハウスキープするところを、自分の家から世界に広げているんです。

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