イキウメ
 
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プランクトンの踊り場
東京公演 2010年5月 8日~23日 赤坂RED/THEATER
大阪公演 2010年5月26日~30日 HEP HALL


リーディング公演レポート
■前川ブログ・韓国出張(2012.02.01)
■ソウルの「プランクトンの踊り場」(2012.02.03)


 

作・演出
前川知大

出演
浜田信也 / 盛 隆二 / 岩本幸子 / 伊勢佳世 /
森下 創 / 窪田道聡 / 緒方健児 /
安井順平 / 大窪人衛 / 加茂杏子

 
 


■introduction

空き地。


男は打ち捨てられた自転車やゴミを退ける。
大きな石を運んできて、空き地の前面に据え置く。
紙垂(しで)の付いた注連縄(しめなわ)を持った女がそれを見ている。
男は注連縄を石に巻き付け、離れてバランスを確認する。
「なんか様になってる。ありがたい感じになったね」


これが何を意味するのか、女は訊く。
石は造園業者から安く買ってきたもの、注連縄はホームセンターで買った荒縄で作ったし、
紙垂の切り方はネットで調べた。
石にも縄にも特別な力は何もない。
だがこうすると不法投棄が減るのだという。昔ニュースで見たらしい。
ここに神様がいるわけじゃない。
こうやって偽者の神様を置いてみると、みんなそこに神様がいるってことにしてくれる。
誰かが祈り始め、いつの間にかそこには神様が、宿る。
すると誰もゴミなんて捨てなくなる。日本人は何とも信心深い。

「こうすれば完璧だろ」男は石の頭に小銭の山を載せる。
「電車の椅子を譲らない奴でさえ、誰かの祈りを邪魔しようとは思わないもんだ」
女は手を合わせた。


 
 

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スタッフ
美術:土岐研一/照明:松本大介/音楽:安東克人/音響:鏑木知宏/衣裳:今村あずさ/ヘアメイク:前原大祐
演出助手:石内エイコ/舞台監督:棚瀬 巧/宣伝美術:図工ファイブ/宣伝写真:TALBOT. /舞台写真:田中亜紀
制作:中島隆裕、吉田直美/主催:イキウメ、エッチビイ株式会社
 
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